インド占星術の一夜漬け簡単解説(3)独特な開運方法
この記事は、
の続きとなります。
(Special Thanks み様。ぶっとびの充実度ですね)
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惑星の強さ
定座以上とヴァルゴッタマならその惑星は分割図上で力を出せるのですが、それとは別に、それぞれの惑星のエネルギー量の指標があります。それが、インダー先生から送られてくる結果のShad Balaという棒グラフ。ラーフとケートゥは惑星ではないので、このグラフには出てきません。
このShad Balaは、惑星の位置、方位、時間、本来の性質(吉星の中でも木星は強いけど水星は弱いとか)、アスペクトの強さなどを総合して出したエネルギー量なので、分割図上で赤の○がついた惑星のShad Balaが必ず高くなるとは限らず、分割図上では減衰していないのにShad Balaが低いこともあります。
インダー先生から送られてくるものでは、赤いエリアと緑のエリアを分けるラインを1とし、1より高い(緑のエリアに入っている)のならば、その惑星はエネルギーありとしますが、1より低い場合、その惑星のエネルギー量は少ないとみます。
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インドと日本の文化差が生む、謎だらけの結果をどうするか
インド占星術が生まれた時代のインドと、今の日本はものすごく社会も価値観も違います。
星の並びによって発生する特殊効果(ヨーガ)をソフトウェア上でみると、
「王の重臣になります」「軍隊を率いる、勇敢な将軍です」
という説明があります。
これをそのまま21世紀の日本人にあてはめることはできませんよね。
王様なんていないし、誰もが大臣になるわけでもないし、国家公務員として高い地位に上るわけでも会社の重役になるわけでもありません。でも、ヨーガは存在しているので無視することはできません。とても重要な情報がたくさん入っています。
インダー先生もさすがにこのあたりは考えるようで、
「高い地位にのぼる」「組織でたくさんの人の上に立つリーダーになる」
という言い方をされます。
「軍隊を率いる、勇敢な将軍です」って言われると、強そうなリーダーだね、という感じはしますよね。
この文化差による解釈の難しさが、インダー先生とのやりとりにはとてもよく表れています。
それは宗教観の解釈などにも現れます。
インダー先生「インドと日本、違う。日本人宗教信じてないの、知ってる。宗教、価値観とつながってる。そういうのが違う人」
ここで、価値観がまったく異なる人、という形に読み替えないとおかしくなりますよね。
そして、出会う場所などについても、同じく読み替えが必要でした。
例えば外国の解釈です。
支配しているラグナに7室支配星が居座っている並びなので、ラーフだから「外国」が絡むと読んだのだろうと思いますが、インダー先生の解釈どおりにいけば、論理が破たんします。
そもそも、ラーフのせいなら、世の中の1/12が国際結婚することになる・・・と考えていけば、明らかにおかしい。
じゃあどうするのか?
ここで考えるべきは、「外国」という意味です。
インドはもともと、各地域に王様がいて、その王様が統治する地域がひとつの国でした。人々は、通常、自分の生まれた国から離れることはありません。つまり、インド占星術の教科書通りに解釈すれば「国」かもしれませんが、日本国内の「自分が生まれ育った地域とは別の地域」と解釈した方がすっきりします。
そして、インドの人たちは、インドの宗教を、多くの日本人が何かを信仰するよりもずっと強く信仰し、その宗教に沿った価値観をもっています。そこで、「宗教」を「価値観」にした方がフィットします。
そうすると、例えば、結婚の解釈も、外国の人と結婚する、ではなく、場合によっては、
「故郷を離れた後、仕事関係で知り合う、価値観の全然違う人」
となります。
知性豊かなインダー先生は、その辺を上手く現代の状況に「翻訳」して語ってくださいます。
結婚運の解釈
そして「結婚運」。
日本もそうですが、インドでも、伝統的な「良い結婚」の解釈とは、
「若いうちに結婚して、夫婦2人で暮らし子供も沢山もって・・・」
という結婚のことなんです。
だから、「いわゆる一般的な結婚」ではない結婚、たとえば最近増えてきた、別居婚や晩婚、事実婚あたりだと、「結婚運悪い」になります(爆)。
そりゃ、伝統的な結婚とは違うし、伝統的な結婚ができることは運が良いとするなら、悪いって出てくるわけですよ。解釈には、この辺の現代へのアジャストがきちんとできる占星術師さんが必要ですよね。
もしもお金に苦労する結婚だったり、相手の暴力に苦しむ結婚だったりするなら、それはそれで別の形でチャートに出てきます。
例えば、配偶者を意味する第7室にいるラーフを火星がアスペクトしてると、DVかな?と思いますね(ラーフは火星にアスペクトされると「暴力をもたらす」ルールがあります)。結婚に無縁ではないけど暴力がついてくる、という配置です。
み様の知っている方だと、D1とD9の両方で、第7室の支配星が、「悩み・秘密」を意味する第8室に存在し、同時に収入を表す第2室がからみ、「悩みの尽きない結婚生活で、しかも悩みの種は配偶者そのもの。お金の問題がいつも絡む」ときれいに出た人もいます・・・。両方で出たらもうかなりの確率でそうなるとしかいいようがありませんが、よくよく聞くとほんとにそうらしいです・・・。
開運法の話
なんでも容赦なく突き付けてくるインド占星術。もしかしたら、ものすごく悪いことばかり言われるかもしれません。そんなときは、
「それじゃあもうどうしようもないのか!?」
という絶望的な気分に襲われそうですが、安心してください。
インド占星術は全てを突き付けてくるかわりに、悪いことを軽減するような開運法がセットになっています。
こうした開運法をレメディ(処方箋)といいます。このレメディがセットになっているのも、インド占星術の特徴のひとつといえるでしょう。
レメディには、①マントラ(お経)を唱える、②インド式の祈祷・プージャをその道の専門家にやってもらう、③宝石処方、④開運行動をする、が挙げられます。
この中でインダー先生が皆様にご指導くださるのが③と④です。
(1)宝石処方(ジェモロジー)
インド占星術では、惑星のエネルギーを、宝石(または貴石)を身に着けることで調整しようとします。
インダー先生は、
「あなたにはこの宝石がいい。もしつけるとしたら、できれば指輪が良くて、この指に何曜日につけなさい。ただし、石が皮膚に触れるようにつけること。指輪じゃなくてもいいけど、それは守るね」
というだけですし、バーバラさんも押し売りはしてこないので安心してくださいね。
宝石処方の考え方は、①ある惑星の力を伸ばそうとする、②問題を起こしている惑星の力をコントロールしようとする の2つがあります。
インダー先生はどちらかというとスタンダードな①のスタンスをとっているようです。後者のやり方だと、吉凶混合となってしまい、いろいろ難しいことが多いので、あまり使われないようです。
①の中でも、その人のD1第1室にいる星の力を発揮させようとする宝石処方、その人のホロスコープの中でも力が弱っている惑星の力を引き出そうとする宝石処方、その人が「こうしたい」と思っていることの実現に関わる惑星の力を発揮させる宝石処方におおまかにわけることができます。
どのような人にどのような石を勧めるかは、その人の分割図をみての総合判断になるので、かなりしっかりした知識がないと不可能です。
み様と同じ日に鑑定を受けた中に、私と同じようにD1第1室に木星がいる人がいて、2人とも木星に対応する石であるトパーズを勧められたのですが、D9まで細かくみていけば2人の分割図はそれなりに違います。その結果、こちらの方はインペリアルトパーズを勧められ、み様は「黄色のトパーズ、でもなるべく白に近い、混色のやつ」と言われ、最終的にはホワイトトパーズになりました。
それくらい細かくホロスコープに応じて石が変わります。
混色のトパーズなんてないと思うけど・・・ぶつぶつ・・・。
ここで、黄色のトパーズ、つまりイエロートパーズ(シリトントパーズ)を勧められても、トパーズには手が出ないという場合もありますよね。トパーズくらいならまだしも、金星の石であるダイヤモンドや、火星の石であるルビー、水星の石であるエメラルド、土星の石であるサファイヤあたりはかなりのお値段がします。とても庶民には手が出ませんし、学生さんにはとても無理でしょう。
このようなときは、もっとお値段の安い、代替石があります。イエロートパーズならシリトンが代替石になりますし、ダイヤモンドなら水晶です。このように、インダー先生からは代替石も紹介してもらえます。
なお、劇薬のように、身に着けたらすぐに何かが劇的によくなる!というわけではなく、じわじわ効果が出るか、なんとなく安心する、という形での効果であることが多いといわれています。
そんな劇薬あったら、世の中大変なことになるし、宝石や貴石はもっと価格高騰してるよね。
(2)開運行動
「宝石どころか貴石も簡単に買えるほどお金持ちじゃないもん!」
という人の方が世の中は多いですよね。そんなときは開運行動を行います。
インド占星術では、何か問題があるとき、それはその人のカルマによるものと考えます。そのカルマを解消するために、ある行動をとることを推奨されます。
よくあるのは、殺生に関わるもの。動物性のタンパク質をとってはいけないという開運行動があるのは、動物を殺して食べることは殺生につながり、殺生=罪と考えられるからです。
それが日本人からしてみれば奇抜すぎたり実行不可能に見えたりするわけですが、それらの開運行動の一例をご紹介しましょう。
「毎週土曜日に、魚の練り餌を108個作って川に投げるのを、最低8週間続けなさい。ただし、作り置きは禁止で、土曜日に一気に108個作らなければならず、1週でもあいたら最初からやり直し」
「お父さんから銀製品を小さなものでいいから2つ買ってもらいなさい。そのうち1つを、満月の夜に川に投げ捨てなさい。もう片方はあなたがお守り代わりにもっていなさい」
「陶器の器に、雨水か海水を入れて、部屋の中に置いておきなさい」
「夜中に外に出て、玄関にくぎを打ちつけて、刺さったままにしておきなさい。もしできないなら、夜中に外に出て、木の板にくぎを打ちつけて、それを玄関の外側に置いておきなさい」
あなたが鑑定を受けたら、どんな開運法行動が飛び出すのでしょう?
この開運行動の効果のほどは、ある、という人もいれば、ない、という人もいます。ここはあなたがサンプルになって、効果のほどをためしてみてくださいね。
おわりに これから鑑定を受けるみなさんへ
確かにインド占星術はかなりの的中率を誇ります。しかし、「未来は絶対ではないのだ」ということ。
私がインダー先生の鑑定を受ける直前に、偶然に会った、日本人女性の西洋占星術師がこんなことを言っていました。
「インド占星術はあたることで占い師の間でも有名。死期も死に方もわかってしまうことも、よく知られているんだけど。でも、占い師として、「予言の自己成就」は怖いんだよね。占い師からそう言われたことによって、そこに向かう行動や考え方をとってしまうことは十分ありうるから。だから、あえて鑑定しないもの、鑑定して出てきても言わないものはあるし、特に死期は怖くて言えない。自殺とかされたら困るし。」
「予言の自己成就」というのは、本当にそうなると決まったわけではないのに、あらかじめ言われたことがその後の考え方や行動に影響して、本当に言われたとおりになってしまうことです。
インド人であるところのインダー先生は、インド占星術の「運命7割、自由意志3割」をベースに考えているようです。
「最初から決まっているとは思いたくない」という人もいますが、ヨガの先生で、インドでもトレーニングを受けた先生は、「3割も自分で決められるんだ!」とうれしそうに仰います。
「その人がその人であることは変えることができないし、その人がその人である以上は避けられないこと、どうしてもそうなってしまうことというのはあるのだ」
という意味で理解できます。大きな流れは決まっていて、そこに結局は戻るというのは実感としてわかります。そのあたりの考え方はヨガと同じなのですが、先生の発想には、「そういう考え方もあるのか!」と目からうろこでした。
こうした考え方になじむかは個人差があり、日本人には受け入れられない部分があっても仕方ないかと思います。
インド占星術は容赦なくいろいろ事実をつきつけてくるタイプの鑑定ですし、時期を鑑定することについてはほぼ最強の占いと言われているそうです。良し悪しもはっきりしています。それだけに、鑑定で、「それを言っちゃうの?」と思うようなことを言われて落ち込むこともあるかもしれません。
それでも、ある程度の諦観をしつつも、3割の自由意志で決めることのできること、つまりあなたが何を考え、何をするのかで、未来は、少しは変わるのだということを忘れないでください。
たとえば、
「あなた結婚運悪い、結婚したらダンナに暴力振るわれる」
とインダー先生から言われたら、暴力振るわれてまで結婚するのか、結婚しないで身の安全を確保するという2つの選択肢が生まれます。そのとき、
「そこまでひどい結婚なら、結婚しない」
という選択だって、あなたにはできるのだから。
もしかしたら、ある程度インド占星術では決まってた就職をしないとか、その相手とはつきあわない(運命の人とすれちがっちゃうってやつね)とか、引っ越しをしなかったとか、「鑑定の結果とは違う」ことも、気が付いたらしてしまっていて、鑑定を受けてから、「あ!そういえばあの時ああしておけばよかったんだ!」となるかもしれませんが、それもまた人生ですね(苦笑)。
大変難解なインド占星術をわかりやすく解説いただきまして、ありがとうございました、み様。
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